子どもがプール熱（咽頭結膜熱）にかかると、発熱や喉の痛みだけでなく、目の充血やかゆみといった症状が見られることが多いです。そのため、親としては「小児科と眼科のどちらに連れて行くべきか」と迷うこともあるかもしれません。プール熱は夏場に流行しやすく、子どもたちが集まる場所で感染が広がりやすい感染症です。この記事では、プール熱の症状に対して小児科と眼科のどちらに受診するのが適切か、違いを含めて解説します。
プール熱の主な原因はアデノウイルスによる感染です。このウイルスは、飛沫感染や接触感染によって広がるため、集団生活の中で容易に感染が拡大します。プール熱にかかった場合、一般的な症状として発熱、喉の痛み、目の充血やかゆみ、目やにが見られます。風邪のような症状だけでなく、目に特有の症状が現れるのが特徴です。子どもがこれらの症状を示したときに、どちらの診療科に行くべきかは、症状の種類によって判断できます。
発熱や喉の痛みがあり、全身症状が目立つ場合は、小児科を受診するのが基本です。小児科医は子どもの全身状態を把握し、アデノウイルスによる感染の疑いがある場合、適切な対症療法を行ってくれます。特に小さい子どもや自分でうまく症状を説明できない場合は、小児科を選ぶと安心です。小児科では、発熱が続く場合の体温管理や、喉の痛みを和らげるための薬の処方など、全体的なケアが受けられます。
一方で、目の痛みやかゆみ、充血などの症状が特に強い場合や、目の症状だけが現れている場合は、眼科を受診する選択肢もあります。眼科では、目の症状に特化した診察が受けられ、目やにがひどい場合や結膜炎の疑いがある場合に、適切な目薬を処方してもらえます。ただし、子どもが目の不快感を自分で訴えられないことも多いため、できれば小児科で全身を診てもらってから眼科に行くかどうかを判断する方が良いでしょう。
プール熱には特効薬がないため、対症療法が中心となります。普段の風邪のように自宅で安静に過ごすことで自然に治ることが多いですが、まれに重症化することもあるため注意が必要です。高熱が3日以上続く場合や、水分を十分に摂取できない、呼吸が荒いなどの症状が見られたら、すぐに医療機関を受診しましょう。また、プール熱の症状がある場合は、他の子どもにうつさないよう、家庭内や外出先での感染対策も重要です。
プール熱の症状が軽度であれば、オンライン診療を利用するのも一つの方法です。特に、家を出るのが難しい状況や他の感染症のリスクを避けたいときに便利です。オンラインでの診察なら、医師が必要と判断した場合に薬の処方を受けることができるので、心配なときにはこうした選択肢も検討してみてください。
この記事では、子どもがプール熱にかかったときの受診の目安と、小児科と眼科の違いについて紹介しました。症状に応じた適切な科の受診を選ぶことで、子どもの体調をしっかりとケアできます。早めに適切な対策を取ることで、症状の悪化を防ぎ、スムーズな回復につながるでしょう。プール熱は夏に特に流行しやすいため、正しい知識を持って備えておくことが大切です。
