子どもは季節の変わり目や集団生活などがきっかけで、風邪を引いてしまうことが多々あります。発熱や鼻水など症状はさまざまですが、比較的元気に過ごしていることも多いため病院に行くべきか悩む親御さんも多いでしょう。
本記事では子どもが風邪を引いたときに受診すべき目安と、自宅でできる対処法について解説しているのでぜひ参考にしてください。
子どもに多い風邪の症状と受診目安
子どもに多い風邪症状と受診の目安をまとめたものが以下の表です。
主な症状 | 受診のタイミング |
発熱 | 38℃以上の熱があり、元気がない 症状が5日以上続いている 排尿回数がいつもより少ない 食事や水分が取れない |
咳 | 症状が2週間以上続いている 肩で息をしている 呼吸時に音(ヒューヒュー、ゼーゼーなど)が聞こえる 陥没呼吸(鎖骨の上もしくは肋骨の下が凹む)がある 異物を飲み込んだ可能性がある |
鼻水・鼻詰まり | 症状が3日以上続いている ドロドロした鼻水が出る 食事や水分が取れない 耳を触ったり痛がったりする |
いずれも3~5日症状が続いているのなら、一度内科や耳鼻科に診てもらうことをおすすめします。
また、以下の様子が見られた場合は重大な病気が隠れている可能性もあるため、症状の種類に関わらず早急に病院で診てもらいましょう。
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- 呼吸が早く、小鼻がピクピク動いている
- 嘔吐や下痢が続いている
- 意識が朦朧としている
- けいれんを繰り返すか5分以上続く
とくに乳児は急変する可能性も高いため早めの受診が大切です。
風邪症状のある子どもへの対処法

子どもに風邪症状があるときは、早く体調が良くなるよう自宅でもケアしてあげましょう。
ここでは症状に関わらず行うべき基本的な対処法と症状別のケア方法について、それぞれ詳しく解説していきます。
基本的な対処法
風邪を引いたら、まずは悪化させないための対処が必要です。どの症状にも対応できるホームケアを以下にまとめたので、参考にしてください。
脱水を防ぐため水分補給をさせる
風邪を引くと汗や鼻水などが増えて脱水を起こしやすくなるため、こまめな水分補給が必要です。可能であれば吸収率が良いスポーツドリンクや経口補水液を飲ませ、なければ薄めたスープを用意してあげましょう。
嘔吐や食欲不振があると吐き戻してしまう可能性があるので、スプーンひとさじを目安に少量ずつ飲ませるのがポイントです。
体力温存のためしっかり休ませる
風邪を治すには、しっかり体を休めて免疫力を高める必要があります。子どもは熱などの症状があっても普段通り遊ぼうとするケースが多々あるため、休むよう声をかけたり体力を使わない遊びに誘ったりして体力の温存を図りましょう。
加湿器やエアコンで室内環境を整える
室内環境が悪いと体調が悪化する原因となるため、加湿器やエアコンを使って快適な空間を作りましょう。室内環境を整えるポイントは以下の通りです。
- 室温:18~20℃
- 湿度:40~50%
- 換気:1~2時間に1回5分程度
上記はウイルスが増殖しにくい環境でもあるので風邪予防にも役立ちます。
症状別の対処法
発熱や咳、鼻水・鼻詰まりの症状が出ている場合は、基本的な対処法のほかに症状に合わせた対処を行いましょう。詳しい方法をまとめたのでぜひ実践してみてください。
発熱時は服装・室温に注意する
発熱時は体の状態に合わせて服装・室温を調整してあげましょう。温めるか冷やすかは以下のように判断します。
対処法 | 状況 |
体を温める | 熱は出ているが手足は冷たい 悪寒がある 顔の血色が悪い 本人が寒気を訴える |
体を冷やす | 熱があり手足も温まっている 汗をかいている 本人が暑さを訴える |
大量に汗をかいた場合、そのままにしておくと体が冷えてしまうため、小まめに着替えさせてあげましょう。
咳が酷いときは乾燥を防ぐ
咳が続くときは水分補給や室内の湿度を上げて喉の乾燥を防ぐと、症状を和らげる効果が期待できます。1歳以上の子どもであれば、喉に良いハチミツ生姜湯を飲ませるのがおすすめです。生姜が無い場合はお湯にレモン汁とハチミツを混ぜたり、ハチミツだけ舐めさせたりするだけでも良いでしょう。
鼻水・鼻詰まりは小まめにケアする
鼻水・鼻詰まりがあると睡眠不足の原因になるので、小まめにケアしてあげましょう。子どもは自分で鼻をかむのが苦手なため、鼻吸い器などを使って親がサポートする必要があります。
鼻吸い器にはさまざまな種類がありますが、頻繁に使用する可能性が高いため手軽に使えるものがおすすめです。スポイトタイプであれば、時間や場所に関係なくすぐに使えて簡単に洗浄できるので手間がかかりません。
子どもの様子を要チェック!ホームケアも実践しよう
子どもは自分で症状を上手く伝えられなかったり症状が急に悪化したりすることもあるため、様子を細かくチェックしてあげることが大切です。
とはいえ、子どもが風邪を引くとケアをする側も心身ともに大きな負担を感じることでしょう。自分の体を労わるためにも、加湿器や鼻吸い器などのアイテムを積極的に使用して負担を軽減してくださいね。